
木材の性質~基礎知識~

針葉樹と広葉樹では、材質がどのように違うのですか?

針葉樹は、真っ直ぐに成長すること、比較的柔らかく加工がしやすいことから、昔から柱や梁などの構造材によく使用されています。最近では、そのやわらかな表情を生かしてフローリング材や家具などにも用いられています。広葉樹は、針葉樹に比べて重厚で硬い素材が多く、また多様な木目を生かして、目に見えるフローリングや羽目板といった内装、家具、楽器などに使われます。

木材はなぜ、湿度や含水率によって変形するのですか?

木材も人間の体と同じで、その6割以上が水分でできています。木材が乾燥すると、水分が抜けて収縮し、割れたり変形したりするのです。施工後のクロス割れ等の不具合を防ぐためには、しっかりと乾燥して水分が安定した木材を使うことが欠かせません。

木材を使うことは、環境に良いのですか?

貴重な森林の違法伐採や、森林の成長を超えるような乱伐は、森林資源の枯渇につながりますが、人の手によって植林された森林の木材を適正に使えば、必ずしも環境に悪いわけではありません。また、木は成長の過程でCO2を吸収するので、その木材を長く使うことは炭素の固定にもつながります。また国産材を使って日本の林業を元気にすることは、森林の整備をすすめて健康な森づくりにつながります。

木材は燃えやすいとききますが、耐火・防火などは大丈夫なのでしょうか?

木材の表面は燃えると炭になって炭化することで、それ以上の燃焼が止まることから、断面の大きな木材を使用することで、建物の倒壊などを防ぐことも考えられます。
最近では、木材を燃えにくくする薬品を使った難燃・不燃木材も登場し、建物の内装などにも使われています。

無垢材と集成材の違いは何ですか?

一本の木から取れる、つなぎ目のない木を無垢材といいます。木本来の質感、風合いという面で魅力があり、化学物質を含まない自然素材なので、健康・安心・安全を気にされる方に人気があります。その反面、『縮む』『膨らむ』という性質があり、多少の反りや割れが起こることがあります。
集成材は、木材を接着剤などでつなぎ合わせることで、変形するという木材の欠点をカバーでき、品質が一定に保たれます。また、つなぎ合わせる素材を増やすことで、大断面の部材をつくることができます。
無垢材、集成材に関わらず、適材適所の木の利用を提案しています。

人工乾燥と天然乾燥の違いは何ですか?

木材の乾燥には、自然状態では長い時間がかかりますが、人工乾燥は、乾燥機内の温度等を調整して、乾燥にかかる時間をコントロールすることができます。最近では、表面割れを軽減する方法も開発されています。
天然乾燥は、野外で太陽や風といった自然の力で時間をかけて乾燥させるものです。木本来の香りや色艶が残り、また乾燥のエネルギーとして重油等を使わないので、環境にやさしい方法でもあります。
木材の品質・施工性について

強度や含水率などを指定して注文できますか?また、数値を表示してもらえますか?

集成材については、基本的にヤング率、含水率が一定の基準に保たれ、数値が明示されています。無垢材についても、JAS認定工場やそれに準拠するメーカーからの仕入れも近年増加していますので、ご要望に応じてご提供いたします。

住宅の土台には、どんな木材を使えばいいでしょうか?

土台は、家を支えるもっとも重要な部分のひとつです。土台周辺は湿気が多い環境でもあるので、耐久性のあるヒノキ、ヒバなどがおすすめです。防腐薬剤注入をした米ツガ材などもご用意しています。

無垢材の床板を張ったら、床鳴りがひどいのですが・・・

無垢材は集成材等に比べて変形しやすく、しっかりと施工しないと床鳴りが起こるおそれがあります。無垢材の性質をご理解いただいたうえで、施工上の工夫や、材料を厳選するなど、丸松がアドバイスをさせていただきます。しっかりと施工して、ぜひ、無垢のよさを味わってください。

集成材と無垢のフローリングの違いは何ですか?

集成材のフローリングは、変形が抑えられ、施工性が高いのが特徴です。無垢は、上記の質問のように変形しやすい面もありますが、足で踏みしめた感触が集成材に比べてあたたかく、踏み心地が違います。弊社のショールームで、ぜひ体感してください。

無垢材と新建材の違いは何ですか?

無垢材に対して新建材は、集成材の上から木目調のプリントをしたりシートを貼るなどの加工がされています。変形等が少なく、統一感のある見た目の材料が揃えられます。しかし年数が経過すると色褪せ、一度傷が付くと修復しにくい面もあります。
一方で無垢材は、見た目にばらつきがあるものの、時を経るごとに味わいが増し(経年美化)、傷が付いてもそれが味になったり、表面加工ができるので、メンテナンスすれば長く楽しむことができます。

ウッドデッキに適した材料は何ですか?

野外に設置する木材は、雨風にさらされて過酷な環境にあります。防腐処理や難燃処理をした木材や、無垢材でもイペ、ウリン、セランガンバツといった材料を使うことで、腐りにくく燃えにくくすることができます。

こども部屋におすすめの材料はありますか?

小さなお子様は、床に直に触れて過ごす時間が長いので、体にやさしい素材をおすすめします。化学物質を含まない無垢材が人気です。また、柔らかくあたたかみのある素材として、スギなどの針葉樹もおすすめです。

床暖房を設置したいのですが、フローリングの木材を選ぶときのポイントはありますか?

床暖房を設置すると、熱によって木材の水分が変化し、反ったり変形するおそれがあります。木の味わいを楽しむためにも、樹種によらずしっかりと乾燥した木材を使う必要があります。床暖房に対応できるよう、メーカー試験をされた製品もありますので、お気軽にお問合せください。

外壁に無垢材を貼りたいのですが、反ったり腐ったりしないか不安です。どんな木材がいいですか?

外壁は、直射日光や雨など、木材にとっては過酷な環境にあります。そのため、材質と施工方法の2つをしっかりと選ぶことが大切です。
材質としては、しっかりと乾燥され、厚みのある変形しにくい材料、また赤身の腐りにくいものをおすすめします。
施工については、ビスでしっかりと表面から固定することで、反りを防ぎます。防腐加工として、塗装や焼き加工(焼き杉など)を施すことで、長持ちさせ、見た目にも美しい状態を保ちます。

背割りを入れた構造材は、動いてしまって施工に苦労しています。

背割りを入れた構造材は、施工後に背割り部分が開いて、クロス割れなどの不具合を起こすことがあります。その対策として、3つの材料をご提案します。
1.集成材・・・木材を貼り合わせて欠点を抑えたもので、変形しにくいのが特徴です。
2.背割りなし、高温乾燥無垢材・・・高温乾燥をすることで形を固定し、変形を抑えています。
3.4面スリット無垢材・・・背割りの代わりに部材の4面に浅い溝を入れたものです。中低温乾燥が可能なので、無垢材の風合いや色艶が失われません。

木材の品ぞろえについて

丸松さんは、どんな木材を扱っていますか?

国産材、外国産材、びわ湖材、PEFC認証材、構造材、羽柄材、下地材、造作材、化粧材、銘木、合板、集成材、ボード、サイディングなど、多種多様に扱っています。用途等のご希望をお聞かせいただければ、適材適所の提案をさせていただきます。

特注材で、どうしてもぴったりの寸法・樹種が見つかりません。丸松さんなら対応してくれますか?

弊社では、木材産地とのネットワークを活かして、特殊材であっても原木の調達、製材所の紹介からお手伝いできます。小回りのきく弊社ならではのサービスをご活用ください。詳しくは「産地とのつながり」ページをご覧ください

これまで横架材にベイマツを使っていたのですが、国産材でできないか考えています。

横架材には、曲げに強い材料を使用します。国産スギやヒノキ材でも、寸法の大きいものであれば十分に利用できます。
設計上、ベイマツ程度の寸法で利用したい場合は、地松(アカマツ、クロマツ)をおすすめしています。地松は、強度や粘りに優れた材料で古くから日本建築の横架材として使われてきました。捩じれや割れが生じやすいという欠点もありますが、マツに適した乾燥方法で、最小限に抑えることができます。産地とのつながりを生かして、日本の優良メーカーからお届けできます。

敷居に使える硬い材料を探しています。おすすめはありますか?

昔は国産のサクラ材をよく使いましたが、現在ではモアビ(洋ザクラ)、メルサワといった外国産材も使用されます。また色調に合わせて、白っぽいものであればメープルなどがおすすめです。好みの色やご予算に合わせて、丸松がご提案します。

お施主様が木材への放射性物質の影響を心配されています。丸松さんの取扱商品は、問題ありませんか?

弊社の取り扱い商品は、流通ルートをさかのぼることで、製品、製材工場、プレカット工場、原木市場等の所在地を明らかにすることができます。基本的に、汚染の心配のない木材をご提供していますが、不安のあるお客様に対しては、産地証明をさせていただき、産地をお選びいただくことができます。

丸松さんは、キッチンなどの住宅設備も取り扱っていますか?

キッチン、バス、トイレ等の水廻り、環境対応のエコキュート、太陽光発電など取り扱っています(クリナップ、タカラスタンダード、TOTO、LIXIL、ハウステック等)木材以外も、お任せください。

建具枠の材料に何を使えばよいか、他の材料との組み合わせを迷っています。

その他の部材と、質感や色のバランスを考えて、ご提案させていただきます。建具とフローリング、玄関框と巾木など、どんなシーンでもお任せください。

資材を運ぶパレットも注文したいのですが。

同じ敷地内に、株式会社コイドというパレット制作会社がございます。オーダーメイドでお作りしますので、お気軽にお問い合わせください。
丸松木材のサービス・経営について

大手の木材会社は、営業担当がコロコロ変わって困ることがあります。丸松さんはどうですか?

丸松木材では、よりきめ細やかなサービスのため、「一社一営業マン」を基本として、見積りから配達までを同じ営業マンが担当させていただきます。「こんな木材ない?」「こんなことに困っている」など、ぜひご意見をお寄せください。担当者からご提案させていただきます。

いつまでに注文すれば、配達が間に合いますか?

在庫品の場合、前日の17:00までにご注文いただければ、翌日納材させていただきます。在庫品以外は、お早めのご注文をお願いいたします。

現場へ木口配送もしてくれますか?

柔軟に対応させていただきます。タルキ一束からでも、お問い合わせください!

おもしろい商品の入荷など、最新情報を教えてくれますか?


木造住宅の設計に慣れていなくて、図面に不安があります。

木造住宅を数多く手掛けている弊社CAD担当は、構造に関する知識も豊富です。図面等についてのご質問も受け付けていますので、お問い合わせください。
工務店サポート

フロアーや羽目板等を実際に貼ったときのイメージをお施主様に見せたいのですが。

板一枚、数枚だけでは完成イメージが持てないフローリングや壁などの商品について、①カタログ、②納材事例集(写真集)、③ショールーム、④過去に施工した現場、の4つの施工イメージをご案内させていただきます。イメージだけでなく、素材の選択から施工方法までをご提案させていただきますので、まずはお気軽に弊社にお越しください。

工務店で完成見学会をしたいのですが、イベントのネタが思いつきません。丸松さん、いいネタ(アイデア)ありませんか?

丸松木材は、工務店様の住宅見学会やイベント等サポートの実績もあります。企画の段階から提案、当日サポートまで行っています。木材のプロの知識を活かして、ミニセミナーや展示、木工体験、ノベルティの提供まで可能です。

工務店の社員教育として、木材についての勉強会をしたいのですが。

木材のプロとして、スライド等を用いてわかりやすく「木」についてご説明します。「話せる材木屋」を目指して、工務店様のサポートにも力を入れています。また、産地とのつながりを生かして、普段は見られない森林へご案内し、木材の来た道を知る森林・林業体験ツアーなどもご提案させていただきます。